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性善説が、大嫌いだ。

もっと正確に言うと、性善説そのものが嫌いなのではなく、何でもかんでもすぐに性善説を引っ張り出してきては「小難しいことは考えたくないけど、何かいいこと言ってる」風の人たちが、嫌いだ。

細かいルールがなくても、お互いに迷惑はかけずに生きていけるはず。

根っからの悪人なんていないし、相手が誰でも話せばわかってくれる。

放っておいても、子どもはまっすぐ育つ。

彼らはいつもそんなふうに色々なことから目をそらして、蓋をして、我関せずを貫いてきた。じゃあ、戦争はどうだ、虐待はどうだ、殺人はどうだ。人間が生まれつき「善」の存在だとしたら、世の中からどうしていじめはなくならない? 人間そのものが「善」の存在だとしたら、司法や宗教は果たして必要だっただろうか。

そうやって、多くの人々は誰かが苦しんでいても、悲惨なニュースを目にしても、「自分には関係がないことだ」と、必要な施策や支援を考えるのを放棄してきた。