(C)2021 Universal Pictures 暴力には反対だけど、暴力映画は称賛したい。 矛盾していますが本当です。いいや、矛盾しているからこそ本当なのかもしれません。人間は痩せたいけど深夜に冷凍チャーハンを貪ったり、貯金したいと口では言いながら何万円もするスニーカーを注文する生き物なのですから。 暴力の見本市みたいな作品がまたひとつ、日本に配給されてきたことを嬉しく思います。 映画『Mr.ノーバディ』。万歳三唱。 “自分は nobody だ” と宣言する一方で、座席の僕は内心でこう叫ぶ。いや何でもないわけあるかい…