ビッグカフナバーガーは、映画『Pulp Fiction』(1995)に登場する架空のハンバーガー店のメニュー。サミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスが食べる——というか静かにキレながら奪いとった一品です。 架空のお店の架空のメニューなので、「好きなハンバーガーは?」と聞かれて「ビッグカフナバーガー」と答えてしまわないように注意しましょう。反対にそうした人間に出会った場合、そいつはとても良いやつな代わりに、死ぬほど面倒臭いので適度な距離感を保ちながら愛してあげてください。可愛いやつですよ。 「カフナ」はハワイ先住民にとって「専門家」…
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悪だくみをする男たちが大好きだ。 学校や会社では口にしてはいけないような汚い言葉を使って、薄暗くて狭い場所で馬鹿笑い。時々、口論になりながらも、なんだかイケナイことをたくらんでる男たちがぼくは大好きだ。『レザボア・ドッグス』(1992)も含めて、タランティーノの映画にはそういうやつらがよく出てくる。 IMdbより 彼らはなぜかいつも半笑い。自分たちにしかわからない言葉を使って突然笑いがおきたかと思えばその次には取っ組み合いが始まったり。彼らの話は輪の外の人間からすると一体なんの話をしているのかわからない。なぜなら、その会話には主体性も…
これもマスト?あれもマスト?
世の中にはコンテンツの品数が多すぎる。
どんなカルチャーを食べてよいかわからないと悩まないよう、フラスコ飯店が食べ合わせの良い「定食」を自信をもってご提案いたしましょう。ひとつのテーマに沿って映画・書籍・音楽… などなど媒体を横断した鑑賞セットを考案します。
今回のテーマは「ローファイ」。
pavementやGuided by voices、Sebadohなどのミュージシャンらに代表される音楽ジャンル、演奏・録音様式の一つですが本稿ではその定義を映画等にも敷衍して「ローファイ的」である作品をいくつか紹介します。
選ばなかった方角を/懐かしみ続けている/夜が多重露光のように/交わる
cero”double exposure”
可能性はいつだって無限にひらかれていたのに、ぼくたちはいつになっても、あの時ああしていればなどとくよくよ考えている。もしもあのとき、違う学校に入っていたら? あのとき、思いを人に伝えていたら? あのとき、右の角を曲がっていたら?
出会わなかった誰かのこと、なにかのことをたぐり寄せようとする。あるいは、そう在ったかもしれない自分のことも。染み付いた自堕落と手癖でコンビニのカップラーメンを手に取る時、その食物が自分の血肉になることを考える。もしもいまからぼくが摂取し、ゆくゆくはぼくそのものになる物質が、今後の人生を変えたらどうしよう? この不健康の塊みたいなカップラーメンを食べた瞬間に肝臓が悪くなって倒れて働けなくなってお金がなくなって好きな人に離れられて家が焼けて親類も全員死んでしまいには闇金に引っかかったらどうしよう!?