Netflixで何か観たい作品を探していると自然と目に入ってくるのは「もう一度観る」という表示の一覧。まだ観たことのない作品を探しているはずなのに、なぜか「もう一度観る」の一覧から作品を選んでしまうことがある。それはきっと既に観たことのある作品に対する安心感。絶対に “ハズレ” 作品を選ばないための唯一の方法だ。
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ジャックパーセルなんか、二度と履いてやるかと心に誓った。
エンドロールが終わり、立ち上がることができない。正直に打ち明けるならば、最初のモノローグの時点で、こうなることは分かっていたけれども。
たしかにこれは「良い映画」なのだろうと直感でそう思いました。が、しかしこの映画が僕に与える感情はいったい何だったのか、僕にはわかりませんでした。絶対故障だ。処理できない。けれど喪失感に似た得も言われぬ疲労が下腹にどんよりと残る。論より証拠。そうなってしまったのだから仕方ない。

(C)2021「花束みたいな恋をした」製作委員
非常識なくらい辛すぎる麻婆豆腐を食べたときのような、あるいは度を越えるほど甘ったるいチャイを飲んだときのようなーー。たしかに強烈な味がそこにあることはわかるけれど、具体的に詳細に述べることは困難で、とにかく今は水を求め喉をリセットしたい。たべるのがおそいせいかお腹がもういっぱいだ。
わからない。丁半が付かないが、勝敗ははっきりしている。あっぱれ。ちっとも理由がわからないけれど、たしかに僕は「くらって」しまいました。そんな『花束みたいに恋をした』という映画は、結局のところは一体何だったのか。
自身の体験から敢えて遠巻きに距離を取ってこの作品が何だったのかを考えたいと思います。
お好み焼き屋で、父親がジンジャーエールを飲んでいる。一口、もう一口と飲んで、ふと「やっぱりコーラにすればよかったなあ」とぼやく。
わたしはいてもたってもいられず、半分泣きそうになりながら「残りわたしが飲むからコーラ頼んだほうがいいよ」と言う。
お父さんに何1つ心残りがありませんように。
父は、変なタイミングで急に必死になるわたしの顔を、不思議そうに眺める。
あの頃のわたしは、「わたしを無くしても父でいられる」ということを、全然わかっていなかったのだ。
はじめに、『ミッドサマー』はホラー映画だ。
しかし、アクション的に、幽霊が出てきてワッと驚かせたりなど分かりやすいホラーシーンはない。
ただただ、見ていて奇妙な雰囲気や気味の悪さを感じる。老人が村の風習によって崖から飛び降りたり、奇怪な死のシーンなど異様にアップされるゴア描写が頭の中にこびりつく。
IMDbより
初めてこの映画を見たのがいつだったか、どうしても思い出せない。わたしが写真を撮りだした時か、もしかしたら写真の道を目指そうなんて思ってもなかった時かもしれない。どっちにせよわたしは「撮る」側の気持ちになってこの映画を眺めていた。全ては共感できないけど、理解はできるなあとか考えていた。それはわたしに写真を撮る覚悟ができていなかったことを意味する。
わたしは大学生の時にヌードに惹かれ、写真に惹かれ、今は写真家として生きている。人を撮っている。
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku
(C)Pokemon (C)2020 ピカチュウプロジェクト
20年くらい前だろうか、小学生の頃のぼくはコロコロコミックに載っていた新しい伝説のポケモン「ホウオウ」の存在に胸が躍った。
虹色の羽を持つ唯一無二の存在。まるで永遠の命を持っているかのような神々しい姿。ポケモンは人間のペットでもなければ友達でもない。人間よりも高次元な存在の生物なのかもしれない。そんなふうに感じたからだろう。
20年以上続くポケットモンスターシリーズの定番となっている「伝説のポケモン」と「幻のポケモン」という設定は今も尚、形を変えて子どもたちの心を昂らせる存在である!

(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku
(C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト
2019年にリリースされた最新ゲームシリーズの『ポケットモンスター ソード・シールド』でも伝説のポケモンのザシアン、ザマゼンタ、ムゲンダイナが登場し、ゲーム内では登場しない「幻のポケモン」であるザルードの存在が既に発表されている。
そんな「幻のポケモン」ザルードが登場する『劇場版ポケットモンスター ココ』を見るためにぼくは劇場に足を運んだ。
・Sony Pictures Entertainment
映像制作会社に勤める傍ら、本の企画・制作や編集、時には文章を書いていたりしています。
出版業界の超超端っこの方におりますと、たまにこうやってフラスコ飯店の店主のような酔狂な方が「おい!何か書かへんか?」と依頼をくれます。ありがたい限りです。ありがとう店主。コロナ気をつけてね。ありがたいけど、何を書こう。
文・西川タイジ
1986年山形県生まれ。『トーキョーブンミャク』運営。肩書きは特にありません。好きに呼んで下さい。編んで書いて読んで飲んで観て聴いて泣いています。
今回はとりあえず、私の好きなロックに関連した青春映画の話をさせてください。