Te wo Arai mashou.

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『1917年 命をかけた伝令』は、第1次世界対戦中1,600人の命を救うための伝令を運ぶ、戦場の中を走り抜けて、お手紙を手渡しで届けに行く話だ。1917年はスマホでLINEを開けば、10秒でメッセージが送れる今とは大違い。「ちょっと連絡したい」と思っても手軽な連絡手段がない。実際に行かないといけないのだから。

さて、この映画は最初から最後まで一息に撮影された「ワンカット」映画だと大きく喧伝されているが、残念ながら実際のところはそうではない。「ワンカット風」なのだ。

「いやいや、ここ編集してるでしょ!」「このシーンの暗転では流石に切り替えられるでしょ!」と怒っている人すらもいるくらいだ。あくまでもワンカット「風」なのだ。

気になるのは、なぜワンカット警察にどやこや怒られるリスクを背負ってまで、わざわざワンカット風で仕上げたのか? ということだ。「風」であったとしてもかなり面倒であることには変わりない。

どうしてそんなめんどくさいことをしたのか? という疑問をこの記事で考えていきたい。

(C)東海テレビ放送

地元と呼べるものを持っていない。兵庫で生まれ、熊本に暮らし、また兵庫に戻ったかと思えば、次は埼玉へ。おまけと言わんばかりに兵庫に帰り、最終的には埼玉に落ち着いた。できそこないの反復横跳びのような家移しであった。

社会の授業で「外様大名」という概念を習った時のことをよく覚えている。「外様」とことさら強く書きつけたノートを見て、「どこに行っても外様であることよ」と思っていた。幸いにも転校先で除け者にされるようなことはなかったが、皆と共通の思い出を持っていない疎外感を覚えることは多々あった。

とはいえ、なんだかんだで中学生からは埼玉にずっと住んでいた。市内の高校に進み、二十歳になってからは国道沿いの寂れたラブホテルでバイトを行い、大学にも実家から通った。ただ、何か小さな解れが起こって、埼玉ではなく兵庫県で暮らしていたらどうなっていたのだろうと感じることがある。

(C)2020「劇場」製作委員会

この記事には映画『劇場』の重要なネタバレが書かれています。

アタマからいきなりラストシーンに触れています。ご注意ください。

まだ映画を見ていない方はすぐにこのページを閉じてください。

本当に素晴らしい映画ですから、前情報なしに鑑賞していただければ幸いです。

(C)2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会

意識を失って目覚めた時、冬の始発に充ちる空気のように頭が透き通っている感覚が忘れられない。山岳ベース事件を起こした連合赤軍の森恒夫が「自己批判」「総括」として他人に暴力を振るい、共産主義を盲目的に信奉する革命戦士として生まれ変わらせようとした契機は、自身が気絶した後に「生まれ変わったような心地がした」からであるらしい。

正直、分からなくもない。顎に足先が掠めただけなのに、いとも簡単に意識が攫われる。幼い頃から空手を習っていた自分にとって、暴力は隔日の夜に訪れる信仰対象のようなものだった。

2020.07.07 / / わた藤

突然だけど、わたしには友達が少ない。生まれつきそういう体質なのだ。

「一人でも平気そうな顔をしている」とか「自分の世界持ってそうだから話しかけにくい」とよく言われるし、わたしが各種SNSで発信しているような事はいわゆる「考えすぎ」で、「考えない」人たちから見ればそれらは気持ち悪く、「考える」人たちのことは萎縮させてしまうようだった。

でもそれを気に病むことはない。わたしには「赤い星」が付いているから。

この連載は、365日不眠不休でグジグジうだうだしているわたしが、心から信頼する藤原基央さんと(勝手に)がっぷり組み合って BUMP OF CHICKEN に「追いつく」試みです。歌詞を中心に見ていくけれど、解説や解釈といったものはありません。わたしという人間が BUMP OF CHICKEN の曲を通して藤原基央という人間に挑み、自分のややこしい人生に向きあって泣いたり笑ったり、悔しがったりするコラムです。

藤原基央さんのお誕生日に寄せて書いた連載予告はこちら
1曲目:「ディアマン」ともう聴かなくなったバンド
2曲目:「宇宙飛行士への手紙」と流れ星のわたしたち

(C)ジョージ朝倉/講談社 (C)2016「溺れるナイフ」製作委員会

就職活動中、「ラブホテルの立ち上げを経験しました」と話すと、たいていの面接官は面白がって話を聞いてくれた。

実際にはリニューアルオープンするラブホテルのオープニングスタッフとして雇われたにすぎない。大量の避妊具をもぎって箱に詰めたり、電気マッサージ器の本数を数えたりした程度だ。が、有象無象の就活生から脱して「ラブホテルの子」として認識されるだけで選考の突破率は格段に上がる。

結局、ヘルプも含め、3つのラブホテルで働いたのだった。最後は「ホットドッグセットではなくホットライスセットを頼んだ」と意味不明なクレームをつけてきた熟年カップルに「お客様、世の中のライスはほとんどホットでございます」と癇癪を起こしてしまい、バカらしくなって辞めた。それ以来接客業らしい接客業はしていない。

ヒト畜生です。駄作が多いと言われるPOV映画の隠れた名作を紹介します。

このPOV手法は通常より臨場感が出て低予算で作れることからホラー映画にてよく使われる手法です。ただ、その低予算からあまりにも駄作が量産されており、ファンからはもういいよみたいな空気が流れているのが現状。

そんなPOV映画の隠れた名作を紹介します。

これもマスト?あれもマスト?

世の中にはコンテンツの品数が多すぎる。

どんなカルチャーを食べてよいかわからないと悩まないよう、フラスコ飯店が食べ合わせの良い「定食」を自信をもってご提案いたしましょう。

脳みそが痛くなったことありますか?

「膝が笑う」とか「腰が重い」みたいな慣用句として、「脳みそが痛い」があってもいいと思うんですよね。僕はたまにそういう感覚になることがあります。難しい本を読んでいるときとか、意図的に受け手を迷宮に誘い込んでくる映画を見ているときとか。何が何だかわからない! でもめちゃくちゃおもしろいことだけはわかる。痛みでアドレナリンが出ているのがわかる。そんなとき。

この定食では、そんな「脳みそが痛い」作品を集めてみました。

おしながき
・映画『メメント』
・小説『道化師の蝶』
・映画『メッセージ』

2020.06.05 / / わた藤

自転車のうしろに彼女を乗せて、陽が落ちきった街を走る。耳には片方ずつ分け合ったイヤホンが刺さっていて、ふたりで同じ音楽を聴いている。彼女を学校から駅まで送るたった5分たらずの道のりで、わたしたちは毎日、流れ星になっていた。今が未来だった頃の話だ。

この連載は、365日不眠不休でグジグジうだうだしているわたしが、心から信頼する藤原基央さんと(勝手に)がっぷり組み合って BUMP OF CHICKEN に「追いつく」試みです。歌詞を中心に見ていくけれど、解説や解釈といったものはありません。わたしという人間が BUMP OF CHICKEN の曲を通して藤原基央という人間に挑み、自分のややこしい人生に向きあって泣いたり笑ったり、悔しがったりするコラムです。

藤原基央さんのお誕生日に寄せて書いた連載予告はこちら

1曲目:「ディアマン」ともう聴かなくなったバンド

世界史は小難しい受験科目。そう思い込んではいませんか。いいえ、きっとそんなことない。

難しそうな世界史だって、ひとりひとりの人間の営みの積み重ね。その奥にはドラマがあります。映画を通して世界史を学んでみましょう。呪文にしか思えない横文字だって、親近感がわいて覚えやすくなるかも?

みなさん、最近何してますか?家でゴロゴロ?昼夜逆転生活?

巷では「この期間に勉強した人間が人生に勝利する」なんて言われております。

というわけで、今日も映画を見つつ、世界史を勉強する。究極の二刀流でコロナが終息した後の世界に挑む準備をしよう。

今日取り扱う映画はスタンリー・キューブリック監督作『バリー・リンドン』。

ヨーロッパがお互いの国への欲望を剥き出しにし、戦争を繰り返す18世紀に、1人の地味な男が栄光を手にし、欲望のために破滅していく姿を淡々と描いた作品である。

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